オリーブオイル / Olive Oil

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地中海料理の王様


オリーブは、神の怒りが静まったという朗報を象徴するものと信じられており、「慈悲の油」の源を象徴しています。オリーブオイルは約8,000年の歴史を持ち、何世紀もの間、多くの社会で風味料として用いられていました。その昔、オリーブオイルは人々の夜を照らす灯りの燃料として、聖堂で人々の魂を慰めるために使用されていました。考古学的な調査によると、オリーブの原産地は南部アナトリアおよびメソポタミアで、最初は地中海沿岸で栽培されていましたが、やがて世界各国へと広がっていったとされています。アナトリア西部のイズミルから45kmほどのところに、最古のオリーブオイルの製造を行っていた「クラゾメナイ (Klazomenai)」という町があります。2,500年前にオリーブオイルを生産していたクラゾメナイには、大きな石造りの遺構がありますが、これは当時最も発達していた破砕・圧搾技術のなごりです。クラゾメナイで搾油された油を3つに分離させる方法は、現代のオリーブオイル製造にも通じる手法です。

料理、朝食、サラダ、アントレ(前菜)、化粧品に


栄養価が高くミネラルとビタミンが豊富なオリーブオイルは、様々なものに利用され、地中海料理では特別な位置を占めています。オリーブオイルは主に、ソテーやフライなど加熱料理はもとより、サラダなど生食にも使用されます。地中海沿岸に暮らす人々は、健康に良いオリーブオイルを朝食にも使います。トルコ料理では、オリーブオイル料理と呼ばれる特別な料理やアントレがあります。また、オリーブオイルは世界各地の料理でサラダなどに気軽に使うことができ、どんな料理に入れても独特の風味を加えることができます。オリーブオイルはまた、髪や肌のお手入れにも役立ち、化粧品業界では石鹸やシャンプー、香水などの製造にも使用されています。

健康と食欲のために


ビタミンA、D、E、Kを含み、カルシウム、リン、カリウム、イオウ、マグネシウム、鉄、亜鉛、マンガン等のミネラルも豊富なオリーブオイルは、年齢や体調を問わずあらゆる人の体にやさしい唯一の油です。オリーブオイルは子どもの脳と筋肉の発達を助けます。また、腸の働きを楽にし、消化器官を整えます。ビタミンEの含有量が高く、あらゆる臓器、特に脳の老化を防ぎます。さらに、コレステロール値を下げるのに非常に有効で、心臓と血管の健康を促進し、血圧の問題や糖尿病の予防にも役立ちます。リノール酸が豊富なオリーブオイルは必須栄養成分を含み、細胞の再生につながる抗酸化作用を持つため、肌を美しく、髪を健やかにします。健康と長生きを約束するオリーブオイルは、添加物を一切含みません。

生産


生産 トルコは世界三大オリーブオイル生産国のひとつで、非常に発達した産業インフラを持ち、年間30万トン余のオリーブオイルを国際市場に輸出しています。大規模な製造キャパシティーを持つトルコでは、製品が国際オリーブオイル協会(IOOC)の基準を満たしているかどうか検査した上で、国際市場に送り込んでいます。トルコの伝統的なオリーブオイルは、独特の香りと風味で他国の製品と一線を画しています。種類としては、濾過オリーブオイル、天然オリーブオイル(バージンオイル)、精製オリーブオイル、リヴィエラ等があります。トルコのオリーブオイルは、香り、色、酸度、味で分類されます。トルコは、1996年から2000年までにオリーブオイルの輸出高を約5倍に増加させました。輸出先は主にEU諸国ですが、米国、イスラエル、カナダ、ロシア、日本、アルゼンチンなど、全世界にも輸出しています。

栄養成分表 (100gあたり)
・エネルギー 883Kcal
・飽和脂肪 15.5g
・一価不飽和脂肪 74g
・多価不飽和脂肪 10.5g
・コレステロール 0mg
・炭水化物 0g
・たんぱく質 0g
・ナトリウム 0g
・ビタミンE 含有

*「1日の栄養所要量に占める割合」は2000kcalの食事を基準とする